矯正歯科
矯正治療について
矯正治療は、歯並びや噛み合わせの問題を改善するための治療方法です。
見た目の問題だけでなく、口腔の健康を長期にわたって保つためにも重要な治療です。
矯正治療とは?
矯正治療とは、歯並びや顎の位置の不正確な配置を修正し、正しい噛み合わせを実現することが主な目的としています。
この治療には、ブレースやリテーナーなどの器具を使用して、歯をゆっくりと動かして調整し、数ヶ月から数年の期間をかけて行われます。
矯正治療を行うと歯並びが良くなり、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。
矯正治療をすべき場合
- 歯の並びが整っていない
- 上下の歯が口を閉じた際に一致していない
- 咀嚼、噛みしめ、話すなどの基本的な機能に障害が存在する
矯正歯科治療のメリット
虫歯と歯周病のリスク減少
整った歯並びは清掃がしやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが減ります。
発音への改善
歯並びの修正により、言葉の発音が明瞭になる場合があります。
内臓への負担軽減
咀嚼能力の向上により、食べ物をよく噛むことができ、胃腸などの内臓器官への負担が減少します。
感染症のリスク減少
正しい噛み合わせの形成により口呼吸が減り、感染症のリスクが減少します。
顎の骨の健全な発育
噛み合わせの改善により、顎の骨が健全に発育し、顎関節症などのトラブルを予防します。
心理的効果の向上
見た目の美しさが自信を高め、コンプレックスを解消し、心理的な健康を促進します。
全身のバランスの向上
歯並びの改善は、咀嚼機能の向上だけでなく、全身の筋肉バランスや姿勢などにも良い影響を及ぼすことがあります。
口臭の予防
歯並びと噛み合わせの改善により、食べ物の残りが減少し、口臭の予防にも寄与します。
子供の矯正と大人の矯正の違い
子供と大人の矯正治療には共通点もあれば、大きな違いも存在します。
子供の場合は、顎の成長を利用した治療が可能であり、発育段階に応じた治療が行われます。
一方、大人の矯正治療は発育が完了しているため、外科手術を必要とすることがあるなど、方法と期間、費用が異なります。
子供の矯正歯科
歯科矯正を始めるべき時期
子供の矯正治療の適した時期は、お子様の成長や歯の状態により異なります。
永久歯が生えそろう前、つまり6歳から12歳ごろに治療を開始するのが理想的です。
時期別の治療
第一期治療(6歳~12歳)
- 永久歯が生えるスペースの確保
- 骨格的な顎のずれなどの改善
第二期治療(永久歯が生えそろった後)
- 歯並びや最終的な噛み合わせの細かい調整
大人の矯正歯科
歯科矯正を始めるべき時期
大人の矯正治療はいつからでも開始することが可能です。
治療計画が立てやすいため、自分が準備が整ったタイミングで取り組むのが良いでしょう。
歯科矯正にかかる時間
一般的に大人の矯正治療にかかる期間は2~3年です。
しかし、個人の歯の状態や希望の結果によって変動することがあります。
矯正装置の種類
クリアブラケット
概要 | 一般的な矯正装置で、半透明のプラスチックブラケットが歯の表面に装着されます。 |
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メリット | 目立ちにくい、多くの症例に適用可能。 |
デメリット | 歯みがきが行き届きにくい、食べものが挟まりやすい、ワイヤーが目立つ。 |
クリアブラケット+ホワイトワイヤー
概要 | クリアブラケットに白いワイヤーを通した装置で、さらに目立ちにくくなっています。 |
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メリット | 目立ちにくい、多くの症例に適用可能。 |
デメリット | 歯みがきが行き届きにくい、食べものが挟まりやすい、追加費用が必要。 |
セラミックブラケット+ホワイトワイヤー
概要 | セラミックブラケットを使用した装置で、歯の色に近いためさらに目立ちません。 |
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メリット | 目立ちにくい、多くの症例に適用可能。 |
デメリット | 歯みがきが行き届きにくい、食べものが挟まりやすい、追加費用が必要。 |
リンガルブラケット
概要 | 歯の裏側(舌側)に装着する装置で、最新技術により効果的な治療が可能です。 |
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メリット | 矯正していると気づかれにくい、エナメル質を傷つけにくい。 |
デメリット | 治療費が比較的高額、歯みがきが難しい、慣れるまで違和感や発音の難しさがある。 |
インプラント矯正
概要 | インプラントを顎の骨に埋め込み、歯を移動させる装置。効率的な歯の移動が可能です。 |
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メリット | 歯の移動が効率的、治療期間の短縮、歯を奥へ移動させやすい、ヘッドギアなどの補助的器具の必要性が減る。 |
デメリット | インプラント埋め込みの外科手術が必要、全身疾患があるケースでは適用できない、インプラント周辺にも丁寧なケアが必要、年齢制限(高校生以上が対象)。 |