機能性と審美性に優れたものも登場~義歯(入れ歯)~
失ってしまった歯の機能をおぎなう補綴(ほてつ)治療の中で、もっとも長い歴史を持ち、多くの方に選ばれてきたのが義歯(入れ歯)です。入れ歯に対して「咬みにくい」「外れやすい」「見た目がよくない」といったマイナスイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、近年では機能性や審美性に優れた入れ歯が多数登場しています。
有病者歯科・高齢者歯科に特化した福岡市中央区の歯医者「たけさき歯科」では、ご予算やご要望に合った入れ歯をご案内いたします。インプラントやブリッジといった他の補綴治療との比較検討も可能ですので、迷っていらっしゃる方は一度ご相談ください。
入れ歯のメリット
入れ歯には大きくわけて、失った歯の本数に合わせて製作する「部分入れ歯」とご自分の歯が残っていないときに使用する「総入れ歯」の2種類があります。入れ歯にはインプラント治療と比較し、次のようなメリットがあります。
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保険診療の場合はもちろん、自費診療の場合でもインプラント治療に比べると治療費が安く抑えられます。
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早ければ1か月程度で治療が終わるので、骨とチタンの結合を待つインプラント治療に比べて治療期間が短いというメリットがあります。
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糖尿病や腎臓病といった全身疾患があるとインプラント治療を受けられませんが、入れ歯ならどなたでも治療を受けられます。
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咬み合わせにも配慮して製作された精度の高い入れ歯をつくれるので、正しい位置でしっかりと食べたいものを咬むことができます。
保険と自費の入れ歯の違い
健康保険が適用される入れ歯は、安価に製作することができます。しかし、機能性(咬み心地・咬む力)や審美性(仕上がりの美しさ)を求める方には、自費の入れ歯がおすすめです。保険と自費の入れ歯には、次のような違いがあります。
- 価格
- 安価
- 素材
- レジン(歯科用プラスチック)のみ
- 製作期間
- 短い(1か月程度)
- 咬み心地
- 咬む力が伝わりにくい
- 装着感
- 床部分が厚く、違和感を覚えやすい
- 耐久性
- 壊れやすいが修理はかんたん
- 価格
- 比較的高価
- 素材
- 豊富な種類から選択可能
- 製作期間
- 長い
- 咬み心地
- 咬む力が伝わりやすい
- 装着感
- 薄く違和感の少ないものが製作できる
- 耐久性
- 壊れにくいが修理できないものもある
自費の入れ歯の種類
人工歯以外の部分を、適度な弾力性のある特殊な樹脂でつくった部分入れ歯です。固定用のバネ(クラスプ)を使用しないので見た目が自然で、周囲の歯にも負担がかかりません。薄くてフィット感にも優れていますが、失った歯の位置によっては使用できません。
歯根が残っている部分に磁性金属を装着し、磁石を取りつけた入れ歯を固定する方式です。通常の入れ歯に比べてしっかりと固定されるので、咬む力が伝わりやすくなります。もちろん、見た目も自然です。
歯ぐきにあたる部分を、弾力性のある生体用シリコンで覆うタイプの入れ歯です。歯ぐきに負担がかかりにくいので、硬いものでも咬みやすくなります。また、しっかりと吸着されるので、入れ歯と歯ぐきの間に食べものが挟まりにくくなります。
床部分が金属でできた入れ歯です。強度が確保できるので床部分が薄くでき、違和感が少ないことや食べものの温度が伝わりやすいことがメリットです。使用する金属は、ゴールド、チタン、コバルトクロムから選べます。
部分入れ歯を固定するためのバネを、白い素材でつくった入れ歯です。人工臓器の部品にも使われるアセタル(熱塑性レジン)を用い、歯の色と合わせられるので目立ちにくくなります。柔軟性のある素材で壊れにくく、金属アレルギーのリスクもありません。
部分入れ歯を固定するためのバネを、透明な素材でつくった入れ歯です。歯ぐきの色に近いクリアピンク色にすることも可能で、自然な見た目が魅力です。変色する可能性はありますが、バネだけ取りかえることもでき、金属アレルギーのリスクもありません。
- 「不定愁訴(ふていしゅうそ)」という言葉をご存知でしょうか? これは、「何となく体調がすぐれない」「肩こりや腰痛が続く」「疲れやすい」など、原因がはっきりわからない体調不良を指す言葉です。このような症状は、身体のバランスのズレが関係しているケースが多くあります。
咬み合わせが乱れると全身のバランスが崩れ、これらの症状の原因となることがあります。歯を失った状態を放っておくと全体の咬み合わせが乱れてしまうので、すぐに入れ歯などによる補綴治療を受けることが重要です。咬み合わせは片側でばかり咬んだり、足を組んだり、頬杖をついたりすることでも乱れるので、バランスのよい生活習慣を心がけましょう。